シリコンバレー人材の活用( その4:転職は歓迎すべき!)
シリコンバレー人材活用法の最後は転職との付き合い方について。現地で拠点を構える上で覚悟すべきことは人材流動性であり、離職・転職は避けて通れない、ということ。この課題に対しても私の答えは単純明快で、転職を歓迎することである。...
元トヨタマンによる
シリコンバレーでのイノベーション創出の学びと
スタートアップキャリア奮闘記
シリコンバレー人材活用法の最後は転職との付き合い方について。現地で拠点を構える上で覚悟すべきことは人材流動性であり、離職・転職は避けて通れない、ということ。この課題に対しても私の答えは単純明快で、転職を歓迎することである。...
日本企業の現地法人がローカル人材を活用する上で一番悩むのが本社とのコミュニケーションについてだろう。これは何もシリコンバレーに限った課題ではないが、人材流動の高いシリコンバレー或いはテック業界では特に頭を抱える問題である。以前のブログでも語ったように、シリコンバレーの平均転...
(注:私は人事制度の専門家ではありません。このブログはあくまでも現場での考察と私の経験にもとづいて考えをまとめたものです) 先回のブログでは優秀な人材を集めるための採用について語ったが、今回は採用した人材にモチベーション高く長く働いてもらうためのインセンティブ、特に報酬につ...
先回のブログではイノベーションの取組みにおける出口戦略の重要性について語ったが、今回はその出口戦略の成否を左右する人材活用について解説する。なお、このブログではシリコンバレーで通用する優秀な人材という意味で「シリコンバレー人材」と称するが、イノベーション活動を推進するにあた...
大企業が本業とは異なる領域においてイノベーションを生むためには本社のライン業務とは切り離された別組織でじっくり取組む環境を作る必要がある。そういったイニシアチブは「出島」と称される事があるが、私のイメージは出島とは異なる。出島はあくまでも自社社員を出向させ新たなチャレンジに...
私は今年の夏を日本で過ごしたが、日本政府によるコロナ感染予防の水際対策措置のために入国直後にホテル監禁生活を強いられた。帰国者用待機ホテルに切り替えられた都内のビジネスホテルで3泊4日のあいだ狭い部屋を一歩も出ることができなかった。空港でのPCR検査も厳戒体制が敷かれていた...
起業家精神は生まれつきのものなのか、経験を通じて身に付けるものなのか。スタートアップ業界の永遠のテーマである。私自身は起業家ではないが、あることをきっかけに起業に目覚めた中学生の息子にそのヒントを垣間見たように思う。 2020年の夏頃、コロナ禍で世の中がロックダウンに陥る中...
シリコンバレーの日系VC業界の重鎮であるNSVウルフ・キャピタルの校條浩氏が執筆するダイアモンド・オンライン「シリコンバレー流儀」連載で私を「スタートアップ連携の仕掛け人」の事例として取り上げて頂いた。その記事の中で校條氏は、イノベーションを推進し性質が異なる事業同士が化学...
昨今、スタートアップのSPAC(特別買収目的会社)による株式上場が盛んだ。Joby AviationもLinkedIn創業者であるReid Hoffmanが設立したReinvent Technology Partnersとの合併をアナウンスした。SPACは「空の器」とも呼ば...
日系企業と米国スタートアップの協業が盛んだ。スタートアップのスピードについていけなかったり、大企業の理屈をスタートアップに一方的に押しつけるなど、今でも課題は残っているが、成功事例も出てきており、(今はコロナ禍で人の行き来が一時的に止まっているものの)大企業がスタートアップ...
2020年秋、航空業界で最も影響力のあるAviation Week誌がJobyが開発するeVTOLを取り上げたので、ここにて日訳版を紹介する。 (翻訳協力:JPLinguist Translation) 記者:ガイ・ノリス(ロサンゼルス)...
今年のカリフォルニアは大規模な山火事が多発し、各地で甚大な被害を及ぼした。Jobyも例外ではなく、本社付近まで火が迫り一時期は施設へアクセスできなくなっただけではなく、本社周辺に住む従業員の多くが避難を強いられ、自宅を焼失した社員も多く出た。それでも開発を止めることなく、一...
日系企業がCVCを海外展開する上で投資メンバーを現地採用することは最早珍しいことではなくなった。優良企業にアクセスするためにはスタートアップ・エコシステムのインサイダーとして人脈ネットワークが豊富な人材を擁立することは今や必須条件である。PwC社の調査(※1)によるとCVC...
日系企業がCVCを運営する際、「うちのCVCは戦略的リターンが目的だからフィナンシャルリターンは追わない」という声をよく聞く。私がToyota AI Venturesを設立する際に本社に説得に回った時も、またその後運営をし始めてからも役員から「金儲けのためではない」と釘を刺...
私が設立に携わったToyota AI Venturesというトヨタ初のCorporate Venture Capital(CVC)は、豊田家の「一代一事業」という習わしと密接な関係がある。 豊田章男社長は「一代一事業」を継承するために社長になる以前からその布石を打ってきた。...
Jobyの経営陣はよく「We don’t know what we don’t know」という表現を使う。直訳をすれば「何が判っていないのかが判っていない」ということだが、それにはもっと深い意味が込められている。シリコンバレーはイノベーションの聖地と広く認識され、確かにユ...
私がトヨタ在籍中にスタートアップ連携や投資に関心を持ったのは、「大企業が画期的なイノベーションを起こすには何が必要なのか?」という好奇心があったからだ。そしてその探究のきっかけとなったのがテスラとの提携だ。テスラは私がビジネススクールに留学している2007年頃からアメリカで...
私はトヨタ自動車に在籍中、様々な経験を積ませてもらった。入社後は生産技術エンジニアとしてキャリアをスタートしたが、8年の経験を積んだ後、アメリカのビジネススクールに社費留学させてもらい、帰国後は事務屋に「社内転職」し、商品企画部門においてレクサスやEV、プラグインHV、燃料...
3/2は第2のキャリアをスタートさせる人生最大の日であったが思わぬスタートとなった。その前の週までJobyで働くための就労ビサ取得のために家族と共に日本に帰国していたのだが、ちょうどその頃日本でコロナウィルス感染が騒がれ始めた時で、アメリカに戻ってきたら感染を恐れたJoby...